最近とても評判になっているようで、タニタが監修しているのだからと若い女性たちは飛びついていると聞きます。
ちょっとおいしい ちゃっかり低カロリー タニタ監修弁当。3種類ありそれぞれが 317kcal・336kcal・316kcalとなっています。
この数字を見て驚いたのは我々栄養士仲間です。私としましては、講演などで質問されますと本当に情けなくなります。若い女性では1日食事必要量は最低でも1600~1800kcalは必要です。低カロリーなら何でもいいと勘違いしている人が如何に多いことか。
私達初代の管理栄養士達が基本としていたことは
◎カロリーだけを重視するのではなく、バランスの摂れた食事を心がけること
昼食をしっかり食べることで夕食を控えることができ、夕食を控えることで肥満を防ぐことができます。
私があえてこのことについて、書こうと思いましたのは私達が理念としていた、減量のためのレシピが余りにも違う方向に行ってしまっていることがが発端です。
皆さんご存知のことと思いますが、タニタといえば、体脂肪計シェア世界一。そのタニタが健康機器の開発と共に「健康も計る」という理念を基に1990年に「タニタベストウエイトセンター」を前社長谷田大輔氏が設立しました。そのセンターは当時では画期的なもので医師・看護師・管理栄養士・健康運動指導士を揃えて全面的に減量を指導するという会員制の施設でした。私はタニタから要請を受けまして、開設当初から働くことになりました。
会員の方には、なぜ肥満になったのか?、なぜ減量しなければならないのか?など栄養知識・食事の摂り方・生活習慣の改善方法などあらゆる面から指導を行ってきました。そして指導の一環として会員の方の必要量に合わせて昼食を提供していました。
その食事提供が評判がよく減量にもつながり良い結果が出ていることに、当時の社長の目にとまりまして、健康を計る会社に肥満者がいるのは良くないということで、肥満の社員にも喫食していただくことになりました。
これがタニタ社員食堂の始まりなのです!
減量するために重要なことは、その人の食事の必要量を理解していただくこと。ゆっくりよく噛んで食事を味わうこと。正しい知識を身につけて、自分の健康は自分で守るように心がけて下さい。