成人期を迎えると、幼児期・学齢期・思春期を通じて蓄積してきた食生活のスタイルが、良くも悪くも確立されます。バランスの良い食事で健康的な毎日を送る人ばかりでなく、実際には多くの人が食生活の乱れなどで生活習慣病の可能性がたかくなっています。厚生労働省から発表された平成27年度の男性の肥満は30歳代30.3%、40歳代36.5%という高い数値がでています。肥満は様々な生活習慣病の引き金になります。
生活習慣病を予防し健康的な毎日を送るためには、バランスの良い食事を心がけることが大切です。そのための「噛むこと」の効果や食事の際に手軽にできる様々な工夫について考えてみましょう。
1、よく噛んで、肥満予防。
噛むことと満腹感は、密接な関係があります。ゆっくりよく噛んで楽しく食べると、少量でも満腹のサインが脳に伝わりやすく食べ過ぎを防ぎ、逆に噛む回数が少ない と満腹を感じるまでに時間がかかるため、つい食べ過ぎてしまします。
又、唾液には、消化を助けるだけでなく、口中の細菌の増殖を防ぐなどの重要な働きがあります。噛む回数が少ないと唾液の分泌量が減り、口臭や虫歯の原因となる細菌が増殖・繁殖します。
・よく噛むためのテクニック
〇肉類はひき肉や薄切りではなく、かたまりの肉を選びましょう
〇大根やレンコン、ごぼう、人参等食物繊維の多い硬めの食材を選びましょう。
〇食材はやや大きめに切りましょう。
〇煮物や炒めものは、煮すぎたり炒めすぎないようにしましょう。
2、外食・中食が多い
外食は定食がお勧めです。丼物やパスタ、ラーメンなどの単品メニューの場合は野菜類が不足しやすいので具だくさんのものを選ぶとか、サラダなど1品追加祖ましょう。
テイクアウトするときは好きなものばかり選ぶのではなく、バランスよく選びましょう。
3、1日の食事内容にこだわらない
たとえば、昼食で野菜が不足していたら夕食で野菜をたっぷり食べる。つい食べ過ぎてしまった日は翌日控えるというように、1週間で平均してプラスマイナスをゼロにすれば食べやすくなります。
食べる機能をさらに向上させると共に、もう一度食への興味や関心を高め正しい生活習慣を身に着けてください。