前回に引き続き「社員食堂はどのようにしてできたのですか?」についてお伝えしたいと思います。
私なりの指導法を模索する中で、肥満の人の食事パターンが分かってきました。1つは、何をどれだけ食べてよいのかわからず食べ過ぎていること。そして、それと共に間食やアルコールなどを摂りすぎていること。
私達は間食を1つのグループに位置づけ、4群点数法を基に「タニタベストウエイト<グループ5>を独自に作成しました。これは全ての食品を、栄養素の特色をベースに5つのグループに分類し、各グループから適量の食品を食べることで、エネルギーと栄養素をコントロールできる方法です。その5つのグループとは
1グループ=栄養を完全にする食品グループ(日本人に不足しがちなカルシウムの他良質のたんぱく質や各種のビタミンなどを含む)牛乳・乳製品、卵など。
2グループ=筋肉や血液を作る食品グループ(良質のたんぱく質をメインに脂質、ビタミンA・B1・B2などを多く含む)魚介類、肉類、大豆製品など。
3グループ=体の調子をよくする食品グループ(ビタミン、ミネラル、カロテン、食物繊維などを多く含む)野菜、海藻、きのこなど。
4グループ=力や体温のもとになる食品グループ(主に糖質や脂質を含む)穀類、芋類、油脂類など。
5グループ=肥満の人が日常よく食べる食品グループ、果物、菓子、アルコールなど。
以上の5グループに分け、食品80kcalの重量を1点として、自分の食べてよい量を各グループから摂取するということです。この5グループ法が指導者、会員双方にわかりやすく、1994年に1冊の本として出版されました。
これを基に、「何を」「どれだけ」「いつ」「どこで」食べたら良いのかを指導しました。
「減量のポイント」として、
①朝・昼食はしっかり、夕食は軽くとりましょう
②ゆっくりよく噛むことを心がけましょう
③量よりも品数を多くとりましょう
④常に腹八分目を心がけましょう
⑤体に優しい薄味に慣れましょう
⑥間食・アルコールは控え目にしましょう
⑦規則正しい生活で生活のリズムをつかみましょう
⑧ストレスをためないようにしましょう
⑨毎日体重を測りましょう
⑩毎日適度な運動をしましょう
以上⑩項目を身につけるための生活習慣の見直しと共に、食事の食べ方、調理法などを指導しました。これらの指導項目は、私が指導を始めた40数年前から行っていましたし、現在も同じことを指導しています。この⑩項目は皆さんの生活を見直すのにも、とても参考になると思います。
次回に続きます~